STEM 学習では,科学・技術などを教材とした数学・理科などの複合的な学習が有効となる.しかしこれらを総合的に学ぶカリキュラムを有するのは,理数科やSSH(スーパーサイエンスハイスクール)など,一部の学校に限られる.そこで本研究では,すべての高校で行われる数学の授業の中に科学・技術・実験・データ整理などの要素を組み込むことを考え,エネルギー・環境に関する現象と数学を結び付けつつ授業を設計した.その結果,生徒は授業でエネルギーや環境に関する内容に興味を持ち前向きな姿勢で取り組むことができ,数学の内容についても定着度が向上することなどが明らかになった.