p. 389-392
本研究は,Conceptual Profile Theory(CP 理論)に注目し,生物学領域の新たな事例として,動物概念のCP モデルを構築すること,および構築したCP モデルを発話分析のツールとして用いて, 個人の思考特性の分析を行うことを目指した。「生命」に関する先行事例を参照し,ヴィゴツキーの発生的分析に依拠した方法論を通じて,4つのゾーンからなる「動物」の CP モデルを構築した。また,この CP モデルを中学生の発話分析に用いたところ,思考の前提として働く対象の区別や認識のしかたという次元から,被験者の異質な思考特性を分析することが可能であった。