抄録
本研究は,中学校入学時の理科学習に対する意識・態度等の男女差の現状と,15 年前からの変容を明らかにし,女子の学習を促進する理科授業の開発視点を導出することを目的とした。そし て,中学 1 年生を対象に,理科に対する意識,グループ実験での役割,理科のイメージ,理科を学ぶ目的等を質問紙で調査した。その結果,理科学習に対する意識については,顕著な男女 差は見られず,過去の調査と比較すると,男女差が縮小していることが推測された。また,理科と 日常生活との関連性を授業で強調することは,特に女子に有効である可能性が示唆された。