東京都立科学技術高等学校は平成 29 年度まで文部科学省のスーパーサイエンスハイスクールに 11 年間指定され,科学技術に関する教育活動を「課題研究」を中心に展開してきた.本校では 2 年次より生徒全員が履修する(3 単位)「課題研究」において,当初の目的であった「生徒自ら課題を発見し,その解決を目指す」ことが難しい状況となってきた.そのため平成 29 年度より,それまで設定されていた学校設定科目である『科学技術と人間』を発展させて,「課題研究を学ぶための素養」を身につけるための科目として『科学技術探究』を設定した.『科学技術探究』では大きなテーマとして,①課題解決に向けた手法を学ぶ,②初等技術者としての倫理を学ぶ,③自ら課題であるとしたが,課題解決に関する教材開発には至っておらず,課題解決に向けた実践教材の開発を行なったことを報告する.