主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第45回年会 鹿児島大会
開催日: 2021/08/20 - 2021/08/22
最新学習指導要領では,深い学びを実現するために,教科の見方・考え方の活用が重要だとしている.しかし,文部科学省が示した見方・考え方は,過去の教科教育学の成果を反映したものではなく,明示的な指導も考慮されていない曖昧なものである.本稿では,各教科の学習成果は,SDGsなどの問題解決に向けて,「総合的な学習の時間」の探究的活動で統合的に活用されるべきとの立場に立つ.そして,そのような学習活動の設計を支援する新・逆向き設計の手法(松田2020)に基づき,学習過程に必要とされる見方・考え方を想定しながら,特に,理科教育で指導すべき科学的な見方・考え方やその明示的指導法について考察する.その過程で,過去の科学的な見方・考え方や,他教科の見方・考え方の研究成果を参照し,教科横断的な見方・考え方と教科固有の見方・考え方との関係についても考察して,その体系化を図る.