主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第45回年会 鹿児島大会
開催日: 2021/08/20 - 2021/08/22
本研究では,保育者・教育者を目指す学生が,幼児,小学校低学年および中学年の児童向けに作成した,栄養素に関する3つの食育教材を題材とし,それらが発達段階に即したSTEAM教育の教材となっているかを学際的に検討した.その結果,各教材にはSTEAM教育の視点が全て含まれており,幼児期から児童期へと次第に難易度を高めていたことから,発達段階を概ね捉えていたことがうかがえた.ただし,小学校では五大栄養素について学ぶ家庭科が高学年に設定されているため,それ以前に取り入れる場合には配慮が必要だと考えられる.また,保育・教育現場で食育を実施する際には,使用する食品や料理の教材を子ども自身が作ったり,体を動かして学べるゲーム形式を用いたりする等,子どもたちの理解を深める活動を取り入れることが望ましいだろう.