主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第45回年会 鹿児島大会
開催日: 2021/08/20 - 2021/08/22
ネイチャートレイル(トレイル)は環境教育の一環としてその有効性が評価されている。SDGs を目指す社会実現の過渡期にある現在,トレイルの整備は自然環境だけでなく教育環境としても貢献する。本研究では,カナダBC 州においてトレイルというもののコンセプトが具体的にどのように展開されているのかを観察調査した。その結果,原生に近い豊かな自然環境に一般市民が日常的行為として安全に自由に出入りできる仕掛け,人とそこにある自然とが調和する仕掛けがトレイルというものを構成する要素として含まれていることが分かった。人と自然環境との調和あるいは共生ということについて,具体的にどのような工夫がほどこされたり,情報が提供されたりしているのかを,その場で観察して発見することもまた,私たちをとりまく現代の自然環境への理解と活用の仕方についてより深く考究する動機付けになるだろう。