主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第46回年会
回次: 46
開催地: 愛知教育大学
開催日: 2022/09/16 - 2022/09/18
2017・2018年の学習指導要領改訂により,主体的・対話的で深い学びや資質・能力が強調され,学びの過程が重視されることとなった。教師にとって授業を進行しながらすべての児童・生徒の取り組みの様子を把握するのは困難である。その理由としては,教師個々人の経験や力量による観察力の違いもあれば,児童・生徒個々人の特性の違いによる観察のしやすさの違いなど様々に考えられる。本研究は学習者の生理計測データを解析することにより学習状態に関するフィードバックを提供し,より効果的な授業運営に資するモデルを提案することにある。そのために本稿では,学習者の心拍数,瞬き数,脳血流量に関する生理計測データを用い,教師による主観的評価と照らし合わせることで,学習者の状態を特定できるかどうかについて検討した。特に瞬き数の変化は集中力の変化に連動しやすく,学習状態を見取る要素として用いられる可能性を見出すことができた。