日本科学教育学会年会論文集
Online ISSN : 2433-2925
Print ISSN : 2186-3628
ISSN-L : 0913-4476
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高等学校家庭科と数学科における教科横断授業に関する実践家・研究者間の協働省察の分析
*中和 渚高阪 将人小林 久美森田 大輔齋藤 和可子渡辺 快
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抄録

本稿では実践後の研究者・実践家の省察を分析して,高等学校数学科と家庭科の教科横断に関する意義や課題を明確化することを目的とする.具体的には,2022年2月に実施した高等学校家庭科の授業において実施した「人生すごろく」の実践後の省察に注目する.研究方法として,フォーカスグループディスカッションにより,授業実践後にオンライン会議システムで授業作りに関わった関係者(家庭科教育,数学教育専門合計6名)で議論を行い省察した.その語りをデータ化し,質的分析ソフトNVivoで内容を分類した結果,教科のつながりについての議論が最も多いことが明らかになった.また,数学科と家庭科の教科横断の取り組みの意義を参加者らが認める一方で,双方の教科の本質(方法や内容の違いや特徴)を十全に把握して授業実践を行うことができていなかったこと,それによる教科横断の難しさや誤解があったことも分析により浮かび上がった.

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