主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第47回年会
回次: 47
開催地: 愛媛大学
開催日: 2023/09/18 - 2023/09/20
本研究の目的は,日本の授業の特質を解明するために,数学の授業について語るために教師が用いる語彙群(「レキシコン」)とその特質を,国際比較を通して解明することである.そのための基礎的な作業として,本稿では,異なる文化・社会的文脈を考慮に入れて比較するための枠組みを構築することを目的とする.この目的のために,先行する授業レキシコンの国際比較研究を批判的に検討し,国際比較における前提と基本的な立場を明示し,以下のような研究枠組みを提示した.それは,授業レキシコンを捉える5つのカテゴリーによる研究枠組みを基盤に,レキシコンの使用者とその使用者の実践の文脈やコミュニティを踏まえ,特に授業の設計や編成,教科(数学科)の特質,そして当該の教科を含む一般的な教授法を対象とする新しい分析の単位を,語彙群の編成カテゴリー(「クラスター」)とするもので,先行研究の分析を包含して拡張を図るものである.