日本科学教育学会年会論文集
Online ISSN : 2433-2925
Print ISSN : 2186-3628
ISSN-L : 0913-4476
セッションID: 1
会議情報

論文集
「地球と宇宙」に関するミスコンセプション研究から生まれた効果的な授業の実践事例
*滋野 哲秀
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

本研究は、大学での学生のデータに基づいたミスコンセプション研究から生まれた問いのデザインが、地学分野(地球と宇宙)の教育にどのような効果をもたらすのかについて、大学の授業における試行をもとに分析したものである。小中学校の教科書の記述や模式図がどのようなミスコンセプションを生起させているのかについて分析し、特に、学生の理解度が低い天体の見え方(月、内惑星、星座など)について検討した。その結果、天体が空のどの位置に見えるかについて、シンプルな考え方を提示することにより、理解度が大幅に改善することが明らかになった。教科書にはカラフルな写真や図が多く取り入れられ、わかりやすくしようとしている配慮は感じられるが、それがかえって考え方を複雑にしてしまい正しい理解ができないまま義務教育を終えていることが明らかになった。こうした状況を踏まえて開発した理解度を高める考え方と問いの効果について報告する。

著者関連情報
© 2023 日本科学教育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top