主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第48回年会
回次: 48
開催地: 函館工業高等専門学校
開催日: 2024/09/13 - 2024/09/15
国際的に継続して取り組む必要のあるサスティナビリティ・コンピテンシーの涵養に関し,ケアンズ日本語補習授業校における実践について事例研究を行った. 事例は,小学校算数教育6年間の総括として行った授業である.この授業は2020年までのグレートバリアリーフの海面水温とサンゴ礁白化現象の変移を示した2つの海洋環境に関するデータを活用し,今後どう行動するべきかを考えることをねらいとしていた.この事例研究を通して,算数における「データの活用」の学習場面で,生物多様性保全やリスク社会への対応について「予測的コンピテンシー」 を発揮する児童の様子などが見られた. 一方で「方略的コンピテンシー」の発揮には課題が見られる児童もあった.学習過程では,日本語・英語の双方で科学的事象を理解し説明するといった教科横断的理解がなされ,その意義も児童に認識されていたことが明らかとなった.