主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第48回年会
回次: 48
開催地: 函館工業高等専門学校
開催日: 2024/09/13 - 2024/09/15
本研究では,大学の理系研究室に所属する学生に注目し,研究室に所属する前後で,研究者についての考えがどのように変化するかを明らかにすることを目的に実施した.対象となったのは国立大学の理系学部に所属する18名の学生で,この学生たちが研究室に所属する直前から1年間に渡り,計3回のインタビュー調査を実施した.得られたデータは定性的コーディングにより分析を行なった.その結果,学生たちの考える「研究者の資質・能力」は7コードに分類された(1. 情動とその行動化;2. 知識;3. 思考力;4. 主体性;5. 忍耐と継続;6. 技術や操作;7. コミュニケーション力).インタビュー最終回では,特に「情動とその行動化」を重視する学生が増加し,この要素が自身の研究者としての資質・能力の判断に影響を及ぼすことが示唆された.