主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会 第49回年会
回次: 49
開催地: 広島大学 東広島キャンパス
開催日: 2025/09/05 - 2025/09/07
近年,科学と社会の相互関係に着目したSocio-Scientific Issues(SSI)を学習文脈として活用する科学教育実 践が注目されている.本研究は,SSIを文脈とした授業実践がNature of Science(NOS)の理解にどのような影響を与 えるかについて,先行研究をもとに理論的に検討し,今後の日本の科学教育におけるNOS指導の設計に向けた基 礎的知見を得ることを目的とした.具体的には,複数の先行研究を,SSIの有無・NOS指導の様式(明示的/暗黙的) という2軸に着目して理論的検討を行った.その結果,SSI型指導では,非SSI型指導に比べて,実証性,暫定性 などの特定のNOS側面が改善される傾向にあった.また,明示的な指導を採用することがNOS理解にとって不 可欠であることも再確認された.これらの知見は,SSIが単なる教材ではなく,NOSを深く理解させるための文 脈的支援として有効に機能し得ることを示唆している.以上より,SSI型指導は,日本の教育現場においても実装 可能な有力なアプローチとなり得る可能性が示唆された.