主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会 第49回年会
回次: 49
開催地: 広島大学 東広島キャンパス
開催日: 2025/09/05 - 2025/09/07
本稿は,日本の伝統知識neo-Indigenous ways of knowing natureとSTEAM教育の親和性の高さが示唆される中で,STEAM教育に加えてさらに主体的な学びである「ものづくり」を統合して日本の伝統知識を教材化する一例として,NHK for Schoolの教育番組「ツクランカー」のプロセスを確認し,その教育的有用性を考察するものである.番組では,子どもたちが「染め物」や「からくり」などを題材に,伝統文化を学びながら主体的で創造的なものづくりに挑戦する.その過程では,文様作製における図形構成,pH調整の化学変化を利用した染色,設計と試行錯誤のプロセスなどを通じて,教科・領域に縛られない統合されたSTEAM教育の学びが自然に立ち現れていた.さらに,そこでは主体的な問題解決を伴う実践が描かれ,知識と技能が有機的に結びついていた.日本の伝統知識を軸として,主体的な学びとSTEAMの統合された学びの両輪が実現されうることが分かった.