2015 年 30 巻 3 号 p. 33-36
本稿は、「数学的リテラシー」という観点から、現代社会が成人に要請する能力・態度について整理したものである。OECD による PISA 調査の枠組みにおいては、実生活で算数・数学を活用できることとそこに向かう態度の重要性を示唆していた。また、政策立案という観点からも、成人・社会人に求められる能力として数学的リテラシーと重なる能力が示されていた。このように、数学的リテラシーを考えることで現在の算数数学教育に足りないものが示唆される。今後は、児童生徒の現状やカリキュラムのねらいと比較検討していくことが必要だと考えられる。