進化学習のための実物を用いた観察教材を開発するために水草のオオカナダモとマツモに注目し,教材化のための基礎研究として茎の形態観察を行い,水環境への適応や進化を考えるための特徴を調べた.その結果,①単子葉類と双子葉類であるが,いずれも退行中心柱に相当する構造が確認できる,②皮層の部分に空気間隙(通気組織)が確認できる,③トルイジンブルー染色では染め分けられず,発達した細胞壁をもつ木部が確認されない,④茎の内部(皮層や中心柱)の細胞にも葉緑体があり,デンプン粒が多数確認される,等の共通した特徴を見出すことができた.