土と微生物
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黒ボク土に立地したトウモロコシ栽培体系での異なる耕起処理が 土壌細菌の群集構造と多様性に及ぼす影響
肥後 昌男 立脇 祐哉橋本 航佐々木 洋平邱 琬貽磯部 勝孝
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2025 年 79 巻 1 号 p. 35-46

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抄録
黒ボク土に立地したトウモロコシ生産体系において,耕起処理が土壌細菌群集構造と多様性に及ぼす影響に関する知見は限られている。国内での持続可能なトウモロコシ生産を実現する管理方法を特定するため,異なる耕起体系下での土壌細菌群集と多様性を評価することとした。本研究では,ロータリ耕起と不耕起が,トウモロコシ栽培体系でのトウモロコシ播種前土壌の細菌の群集構造と多様性に及ぼす影響を2019 年と2020 年の2 年間に渡り調査した。細菌の16S rRNA 遺伝子を標的としたアンプリコンシーケンス解析を用いて土壌細菌の群集構造と多様性を調査した結果,Proteobacteria が最も多く(21.94%),次いでAcidobacteria(20.26%),Actinobacteria(11.19%),Chlorflexi(10.27%),Bacteroidetes(7.51%),Gemmatimonadota(5.29%) が続き,全体の75% 以上を占めた。土壌細菌群集の多様性において,ASV 数とシャノン指数は耕起処理と年次間の交互作用に有意差がみられ,シンプソン指数と均等度指数はロータリ耕起と比較して不耕起で有意に高かった。また,主座標分析によって評価した土壌細菌の群集構造は,耕起処理や年次間で有意に異なることが示された。さらに,土壌細菌群集はEC,可給態リン酸含量,硝酸態窒素含量,ACP 活性及びALP 活性との間に有意な正の相関がみられた。以上より,本研究は耕起による攪乱強度の違いによる土壌管理と年次変動,土壌生化学性の変化は黒ボク土に立地したトウモロコシ栽培体系における土壌細菌の群集構造と多様性に強く影響することが示唆された。
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