サルコイドーシス/肉芽腫性疾患
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Heerfordt症候群不全型から中枢神経サルコイドーシスに進展した1例
宗玄 圭司松本 武格白石 素公荒牧 竜太郎吉村 力山本 文夫久良木 隆繁渡辺 憲太朗
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2006 年 26 巻 1 号 p. 45-50

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抄録
28歳女性. 2003年2月, 右顔面神経麻痺をきたしステロイド投与で改善. 同年4月, ブドウ膜炎と両側肺門リンパ節腫脹を指摘され当科入院した. ツベルクリン反応陰性, 血清γグロブリン上昇, 気管支肺胞洗浄液CD4/CD8比上昇, 経気管支肺生検で壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫を認め, Heerfordt症候群を伴ったサルコイドーシスと診断し経過観察していた. 2004年8月, 有痛性の両側頸部リンパ節腫脹が出現, 同年9月には両肘関節屈側, 顔面に皮疹が出現し, 生検陽性であった. 同年11月, 右第2趾痛, MIP関節腫脹を認めた. 2005年1月初旬より微熱, 後頭部から背中にかけてのピリピリする痛み, 顎下リンパ節腫脹が出現し再度入院した. 頭部MRIで中枢神経サルコイドーシスと診断されプレドニゾロン60mg/日で治療が開始された, 臨床症状や画像的所見は速やかに改善し現在に至っている. 神経サルコイドーシスの分類, 診断, 治療について若干の文献的考察を加え報告する.
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© 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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