抄録
津波被災水田の畑利用時の問題点とその対策を明らかにするため,除塩促進のための暗渠を施工し,その前後の土壌の塩分動態を電磁探査法により調査した.電磁探査法により測定した見かけの電気伝導度(ECa)と除塩作業の指標に用いられる固液比 1 : 5 水抽出法で測定された EC1 : 5 との間に相関関係がみられ,ECa により EC1 : 5 の評価ができることが示唆された.暗渠の新設により塩分が圃場外に排除されていることが確認され,除塩後の転換畑における地下排水の強化が畑作物の栽培に有効であることが明らかになった.除塩作業後に水田を畑として利用する場合には,播種直前に作土層の EC を再確認すること,暗渠の新設等により地下排水機能を強化し降雨による除塩を促進することが必要である.