2015 年 130 巻 p. 27-32
Sentek 社のアクセスチューブ一体型プロファイルプローブ Drill & Drop Probe(DDP)について,設置法と現場レベルの補正法について検討した.DDP と同形状の専用オーガーを使う前に,細めのオーガーで仮坑を掘削することで,歪みの小さい設置坑を作成でき,プローブと土の接触が向上した.DDP 測定含水率を炉乾法の実含水率と比較した結果,各深さで約 0.057 cm3 cm−3 均一に過大評価した.そこで,各深さの DDP 測定含水率と実含水率の差の平均値を差し引く補正法を提案した.各深さの出力値は正規化され個体差が小さいため,均一な土層の場合は,この簡易的な補正法で測定の正確さを向上できると考えられる.また測定値の経時変化から,一定と変動の 2 パターンの測定誤差が見られた.プロファイルプローブは多深度を同時に測定するため,隣接する測定値から補間が可能な場合も多いと考えられる.