土壌の物理性
Online ISSN : 2435-2497
Print ISSN : 0387-6012
日本における1961 年から2023 年までの可能蒸発散量と気象要素の時空間変動
青木 伸輔 佐藤 直人丸尾 裕一砂川 優樹
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2024 年 158 巻 p. 21-28

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抄録
蒸発散量は水循環の重要な構成要素であり,その動向は水管理や農業生産にも影響を与える.本研究では1961 年から2023 年の日本国内の137 地点分の気象データとペンマン法から,可能蒸発散量を算出し,気象庁の気象管区ごとに経年変化を検討した.この結果,気温,日照時間,可能蒸発散量は全国的に増加する傾向が確認された.気温,相対湿度,蒸発散量の地域ごとの特徴を明らかにするために,1961年–1963 年と2021 年–2023 年のそれぞれの平均値と両者の差を分布図に現した.この結果,60 年経過する間に日本列島の内陸部は気温と蒸発散量の増加傾向が明らかとなった.蒸発散量は最大300 mm y−1 も増加した.年降水量は増加傾向が認められなかったことから,一部の土壌は潜在的に乾燥していく可能性を示唆している.一方,相対湿度は内陸部で低下,沿岸部で増加する傾向が明らかになった.
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© 2024 土壌物理学会

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