日本ストーマリハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2436-8806
Print ISSN : 0916-6440
原著
オストメイトにおける患者会の効果とその入会の有無を決定する要因の検討
真田 弘美伊藤 順子地崎 友美坂東 純子永川 宅和
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1996 年 12 巻 1 号 p. 15-25

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抄録
 オストメイトは,退院後にその生活の変化にとまどい,大きな不安を感じてしまう。そのためにオストメイトにとって患者会は退院後の心身両面でのサポートとなる。そこで,オストメイトが患者会に入会することでどのような効果があるのか,また入会の有無を決定する要因は何かを,身体的,心理的,社会的,自己管理方法の4つの側面から比較検討した。対象は,石川県の2つの医学部附属病院で手術を受けた患者79名(入会有34名,入会無45名)で,方法は自己管理方法、日常生活についての面接と,不安度,自尊心,ソーシャルサポートの自記式スケールを郵送した。その結果,患者会の効果として,ボディイメージの変化に対する適応が期待できることといえた。また,入会を決定する要因として,洗腸法を施行している,親しい人から拒絶感を抱かれていると感じている,長期にわたるサポートを必要としている,ことがあげられた。
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