抄録
ヒカリギセルは桑園に自然生息している陸産貝である.福島県郡山地方では昔から肝臓に良いといわれ食しており,肝障害が改善された例もある.その効果はヒカリギセルが多量に含むカルシウム,ビタミンE,グリコーゲン,タウリン等の物質由来との指摘があるが,これらの物質だけでは説明が出来ない効果も確認されている.このことから,いまだに未同定の機能性物質の存在が考えられる.そこで本研究ではヒカリギセル由来の機能性物質の探索を行った. 粉末状にしたヒカリギセルをアセトン,80%エタノールで洗浄後,2%NaClで抽出し粗抽出物を得た.これを用いてラット肝ガン細胞(dRLh84)に対する影響を調べた結果,その増殖を抑制する効果が確認された.また,マウス脾臓細胞に関してはその効果は見られず,正常細胞に対し何ら影響がないことが確認された.現在,この活性物質の同定と構造解析を目的とした実験を進めている.