コンピュータ ソフトウェア
Print ISSN : 0289-6540
オブジェクト指向方法論のための動的モデルObTS
伊藤 恵片山 卓也
著者情報
ジャーナル フリー

1997 年 14 巻 2 号 p. 2_126-2_141

詳細
抄録

リアクティブシステムやOMTの動的モデルの仕様記述モデルとして広く使われているモデルにStatechartがある.Statechartはすぐれた計算モデルであるが,データに関する側面は大域変数とそれに対する副作用によって表されており,大規模なシステムの記述に際しては可読性が低下する原因となっている.さらにStatechartの状態階層はオブジェクトモデルの階層構造との関連性が低い.本論文では,オブジェクトモデルの階層構造を用いて動的モデルを記述し,各オブジェクトに状態遷移図とデータを持たせることで局所性を高めた仕様記述モデルObTSを提案する.ObTSに操作的意味を与え,関数型言語によってObTSの実現を行う.また,例題を通じてStatechartとの比較を行う.

著者関連情報
© 1997, 日本ソフトウェア科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top