抄録
われわれは,2000年1月から2007年12月までの間に受傷後72時間以内に皮膚軟部組織を再建した重度四肢開放骨折24例の治療成績について報告する。開放骨折部位は前腕6例,下腿18例で,Gustilo分類はIIIB型23例,IIIC型1例であった。移植した皮弁は前外側大腿筋膜皮弁14例,広背筋(皮)弁6例,腹直筋皮弁4例であった。いずれの皮弁も生着したが,術後うっ血をきたした2例には静脈移植を行い,部分壊死を起こした1例には局所皮弁での被覆を要した。深部感染は2例に起こり,1例は手術で鎮静化し,もう1例は下腿切断となった。2次手術は追加骨移植を8例,皮弁の修正を7例に対して行った。重度四肢開放骨折の治療では,血流の豊富な組織で確実に軟部組織を再建することが骨髄炎や四肢切断を回避することに繋がり,皮膚軟部組織の再建に精通している形成外科医が受傷直後から重度四肢開放骨折の治療にかかわることは非常に重要である。