2022 年 57 巻 Supplement 号 p. s341_3
【背景】
脳死肺移植手術は緊急手術であり、かつ全身状態の悪い患者が対象となる。
【方法】
2016年から2022年までに当院で脳死肺移植手術を行った10例について、データベースをもとに後方視的に臨床情報の解析を行った。
【結果】
男性・女性ともに5例で、平均年齢は42.4歳だった。A型5名、O型4名、AB型1名で両肺移植4名、右片肺移植2名、左片肺移植4名だった。術後抜管まで平均3.2日(2-6日)であり、気管切開は4名に行われていた。ICU退室まで平均21.6日(10-39日)、退院/転院まで平均61.5日(36-94日)であった。2週間以内にICU退室可能であった6例(平均11.8日)に対して、1ヶ月以上を要した4例(平均36.3日)では高率で術前に肺高血圧症を有し(75% vs 16%)、術中に膜型人工心肺を要する症例が多かった(75% vs 16%)。また高率で気管切開され(75% vs 16%)、急性拒絶反応を起こしていた(100% vs 67%)。一方で、ICU退室後の一般病棟入院期間に差はなかった(平均39.0日 vs 40.5日)。
【結論】
循環動態の不安定な患者はICU入室期間が長い傾向にあるが、当院ではICU入室中は重症管理用のカンファレンスシートを作成し、適切な情報共有および他科と連携しつつ急性期管理を行っていた。現在の術後管理体制とあわせて報告する。