移植
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医学生の臓器提供に対する意識と、臓器提供を教える意義 ~講義時のアンケートの結果から~
野原 隆弘鳥海 蓮門本 卓牧野 友幸内藤 伶奈人岩本 大旭八重樫 洋川口 昌平重原 一慶泉 浩二溝上 敦
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2023 年 58 巻 Supplement 号 p. s341_1

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抄録

【緒言】演者は、金沢大学医学類4年生に対する腎移植の講義を2016年から担当している。講義では腎移植のみならず臓器提供についての内容も盛り込んでいる。毎回、講義では受講生の臓器提供に対する意識をアンケートで調査しており、その結果を集計した。【方法】内閣府の臓器提供世論調査(2013年)に準じ、講義受講者に任意無記名のアンケートを実施し、結果を集計・検討した。【結果】「臓器提供に関心がある」と答えた学生は77%であり、世論調査の58%を上回っていた。2016~18年は講義前後にアンケートを行ったが、「臓器提供に関心がある」と答えた学生は74%から93%に増加した。2020~22年においては、将来医師として臓器提供・臓器移植の診療に携わりたいかという質問を盛り込んだところ、回答103名のうち35名(34%)が「携わりたい」と回答した。また講義後の自由回答では、「将来医師となったとき、臓器提供という選択肢を提示できる医師になりたい」「オプション提示をするようにしたい」といった感想も寄せられた。【結論】医学生の臓器提供に対する意識は一般集団より高い。さらに、講義によって医学生の臓器提供に対する意識は向上した。これからも、将来オプション提示をする側になる医学生への教育を続けることは大切であると考えられた。同時に、現役の医師や看護師などメディカルスタッフへの教育を行うことも必要と感じており、今後取り組むべき課題であると考えている。

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