抄録
近年、都市高速道路のネットワーク形状は複雑化し、運転者に行先案内情報を適確に伝達することが求められている。しかし、案内標識・路面標示など情報提供施設単体の標示内容・デザインの検討は行われているものの、これらの配置に関しては十分な検討が行われているとは言い難い。そこで本研究では、ドライビング・シミュレータを用いた室内走行実験を通じて、交通量レベルを考慮した、情報伝達効果の高い案内標識・路面標示の配置方法について検討を試みた。その結果、案内標識は1 回の配置で情報伝達効果が高いこと、路面標示は視認性の向上や複数回配置をすることで情報伝達効果が向上することが分かった。一方、運転者心理からは、前方に高車が存在する場合に案内標識の注視時間が制限され、走行中の煩わしさが増加することが把握できた。