抄録
これまで都市間高速道路単路部おける渋滞定着現象を明示的に実証した研究は少ない。また、渋滞定着現象を検証していても約 2km 間隔で設置された車両感知器に基づくものに限る。サグ部における渋滞発生メカニズムを解明するにあたっては、渋滞先頭地点(ボトルネック)を発生地点と定着地点に区分して捉え、様々なボトルネックにおける渋滞定着現象の実証と知見の蓄積が望まれる。本研究は、名神高速道路(上)一宮IC~一宮JCTの約 4km を対象に、可搬型簡易車両感知器を設置し交通現象を観測する実験を行い、300~700m 間隔の車両感知器データを用いたミクロな視点での渋滞定着現象の検証を行った。また、LED 標識車を用いた渋滞定着地点における速度回復促進情報の提供実験を実施し、渋滞定着地点の変化を分析した。