2024 年 10 巻 1 号 p. A_107-A_112
自転車の活用推進が図られている中、各地で車道部に自転車通行帯など自転車通行空間の整備が進められているが、整備後における利用率の低さが問題となっている。本研究では、VR による仮想の道路単路部を用いて、コンジョイント分析により自転車利用者の通行場所選択に及ぼす道路構造・交通条件の影響要因を把握し、自転車通行帯の利用率向上に向けた検討を行った。その結果、自転車の通行場所選択に関しては、「自転車通行帯」の整備形状、「最左車線+路肩幅員」の広さ、および「歩道幅員」の広さが大きく影響しており、車道(自転車通行帯)の通行を促すためには、路肩から歩道を含めた空間における自転車通行帯の幅員構成や整備形状がポイントになることが示唆された。