渋滞対策の効果検証では、2 時点(期間)の交通状態を比較することが多い。数多くある渋滞対策のうち路面標示変更は、利用者が対策に慣れることで対策効果が低減していく可能性が考えられ、その持続効果は明らかとなっていない。本研究は、渋滞対策として路面標示を変更した東松山 IC 付近(下)の車線キープグリーンラインと、大泉 JCT 付近(内)における右付加・左絞込みに伴う車線境界線の白実線化を対象に、交通状況の比較分析を行うことで、その持続効果を検証した。効果検証の結果、両地点とも対策後に交通容量の増加と追越車線利用率の低下が持続しており、対策効果が継続的に発現していることを明らかにした。また、大泉 JCT 付近(内)では、対策直後から 2 年間で車線利用率が均衡しており、経時的に交通状態が変化していることを確認した。