近年、日本国内において自然災害が多発しており、道路交通ネットワークに大きな被害を生じさせている。自然災害による被害の大きさや防災・減災施策の評価にあたり、速度と密度の関係や、交通容量といった交通流特性を道路区間単位で推計することは重要である。車両感知器データにより単位時間あたりの交通量や平均速度は算出可能であるが、交通密度が低い地方部においては観測上の制約が存在し、集計値にはバイアスが含まれ、通常の最小二乗法などの回帰分析にて交通流特性を正しく評価することは難しい。本研究では、観測上の制約から生じる分散の不均一性を考慮し、加重最小二乗法、階層ベイズモデルによるマクロ交通流モデル、交通容量の推計手法を提案する。また、新潟市の国道にて 2023 年冬期に観測したデータを用い、モデルの適用性を検証する。