2025 年 11 巻 2 号 p. B_52-B_60
高速道路の合流は,高速道路の運転のなかでも,苦手意識を持つドライバも多く,特に,高速道路本線と合流車線では速度差も大きいことから,合流タイミングの判断を見誤るドライバも少なくない.そのため,本稿では,合流に伴うリスクを定量化し,合流支援に活用していくことを目標に,都市高速道路の合流部を対象に実測した車両軌跡データを用いて合流に伴う接触リスクを算出し,同リスクを活用して,合流に伴う接触リスクの発生を,ハードノーズ時点で予測する確率モデルを合流タイプ別に構築し,それらを用いて接触リスクがより低くなる合流ギャップをハードノーズ時点で簡易に判定するモデルを構築した.さらに合流ギャップの判定後,流入するギャップの前後方車両の不意な加減速等があったとしても接触リスクが発生しにくい車間関係を導出する手法を構築した.