人中心の道路の実現に向け、駅前やまちのメインストリートなどの道路整備の在り方が大きく変わろうとしているなか、多様な交通モードと歩行者が共存できる道路空間の創出が求められている。本稿では、歩行者とモビリティとが共存する広い道路空間にてモビリティ等を安全に通行させるための効果的な路側支援方法として路面に埋設可能な道路鋲に着目した。そして、歩行者向けの自発光鋲であるスマート道路鋲を新たに開発し、呉市で実施された社会実験にてその効果を検証した。その結果、明るい環境でも歩行者は道路鋲の発光に気づくこと、他地域での実績がある LED 表示板より評価が高く歩行者に注意を促す効果が期待されることなどが明らかとなった。なお、スマート道路鋲は注意喚起以外にもイベント時のライトアップなど様々な場面での活用も期待できる。