15 交差点で構成される路線全体の最小遅れ時間を与えるオフセットパタンを求めた先行研究によれば、こうしたオフセットパタンは多数存在し、この遅れ時間は、理論最小値に等しいか大きい。多数存在する理由は、一般的な隣接リンク同士のどちらか 1 リンクの遅れ時間は小さくできても、隣接リンク同士を同時に小さくすることはできず、相互の取合いの範囲で複数の組合せがあるためである。本論文で提案するクラスタリング手法を用いて類似パタンを束ねれば、一般に複数交差点で方向が反転する一方向の優先パタンの組合せで構成される傾向が見いだされ、路線の途中で優先方向を切り替えることで、路線全体の両方向の遅れ時間を平等にできる可能性がある。そこで、遅れ時間と停止回数にこの平等性を加えた 3 変数のパレート最適設計に基づき、系統制御オフセットパタンを探索する方法を提案する。