高速道路において、対面通行となる暫定 2 車線区間の安全対策として、ワイヤロープが設置されている。これにより、対向車線への飛び出し事故件数は減少しているが、一方で、ワイヤロープへの接触事故が増加している。この対策として秋田県などでは、道路上に走行位置を示す車両誘導線が試験的に施工されている。しかし、この車両誘導線の効果を最も発揮する道路断面の位置や線の種類は明らかになっていない。そこで、VR を用いた走行実験によりこれらについて明らかにする。道路横断方向の走行位置とアンケート調査の結果から、道路中央の白色破線の外側から 120 ㎝離れた位置に車両誘導線を設置した場合、走行位置を安定させる効果が最も高いことが分かった。また線の種類については実線の場合、走行位置を安定させる効果が最も高いことが明らかとなった。