近年、我が国では、AI オンデマンド交通の導入の動きが広がりつつある一方で、オンデマンド交通の利用実態に関する要因分析や当該交通サービスがもたらす日常生活への影響に関する検証は十分になされておらず、利用ニーズと日常生活への影響の双方に配慮したオンデマンド交通の導入に関する定量的な議論は困難な状況にある。そこで、本研究では、個人属性と自宅周辺環境の双方を勘案したオンデマンド交通の利用実態に関する要因分析並びに、オンデマンド交通導入前後の交通行動・日常生活満足度の変化に関する検証を中心に行った。その結果、利用の有無及び利用者の利用頻度に共通して、年齢や運転可能な交通手段、生活関連施設へのアクセシビリティが影響することや、オンデマンド交通の導入が交通行動に正負双方の影響をもたらすこと等が示唆された。