2026 年 12 巻 2 号 p. B_46-B_53
電動キックボードの普及に伴い、交通事故の増加が懸念されている。本研究は、警察庁が保有する交通事故統計データベースを用い、事故当事者となった電動キックボード運転者の人身損傷程度や飲酒状況等について分析を行った。類似の交通モードとして一般原動機付自転車と普通自転車の分析も併せて行い、比較対象とした。分析の結果、海外の先行研究とおおむね一致する特徴が明らかになった。主な結果として、事故当事者となった電動キックボード運転者の約 4 分の 3 が 40 歳未満であること、頭部・顔面・上肢・下肢の損傷が多いこと、ヘルメット着用率が低いこと、飲酒者率が大きく特に夜間・深夜帯で著しいこと、が挙げられた。また、電動キックボードでは夜間・深夜の飲酒を伴う娯楽目的の利用が多く、これが損傷程度を悪化させる要因になると示唆された。