2026 年 12 巻 4 号 p. A_82-A_88
近年,予測困難な短時間の大雪により大規模な車両滞留が各地で頻発し,車内に取り残された人々だけでなく道路ネットワークを利用する広範囲の人に多大な被害や経済的損失をもたらしている.本研究ではミクロ交通流シミュレーションと観測された交通量を用いて,降・積雪状況時に観測される交通状態を適切に表現する最適車両パラメータの動的な変化を推定した.パラメータ変化と気象条件および除雪活動などとの関係を分析し,降雪,気温,除雪や凍結防止剤散布などの状況を踏まえて,大幅な通行速度の変化を検出する可能性を示した.今後リアルタイムデータを用いて交通流を自動的に再現し続け,車両滞留につながるような通行速度低下などの短期予測を実現し,運転の取りやめなどを促す情報提供につなげる成果を示した.