2017 年 3 巻 2 号 p. A_230-A_237
道路に標示される区画線や規制標示の補助的役割をもつ路面標示「止まれ」を対象に、その文字を運転者に立体的に見えるようデザインすることで交通安全に寄与することを目的として研究を行った。遠近法によって三次元立体を平面上に再現する手法をアナモルフォーシスと呼ぶ。この手法を用いて、「止まれ」の路面標示文字を立体的に見せるデザイン案を作成した。ドライブシミュレータを用いたCG走行実験に加え、実物大シートを設置した道路での実走実験によりその効果を検証した。その結果、「止まれ」文字の横表示ブロック案と「止まれ」の道路標識を表示した案は、運転の障害になることなく、止まろうとする意識を高められることが確認できた。