2017 年 3 巻 2 号 p. A_44-A_52
本研究では,プローブデータを用いて,デジタル道路地図データベース内のノードの位置ずれを自動補正する手法を開発した.既存の手法のように,単純にプローブデータに含まれる位置情報とリンクとの距離の二乗和が最小となるようにノード座標を更新する方法では,道路横断面での位置情報の分布偏りの影響で良好な更新結果が得られない.そこで,この影響を軽減させるために,リンクごとの道路横断面での位置情報の分布を混合分布で確率モデル化し,推定したモデルパラメータを用いてノード座標を更新する手法を開発した.本研究ではまず最小二乗法を用いてノード座標を更新する際の最適な計算単位について検討した.次に,提案手法を実データに適用し更新後のノード座標の精度を評価した結果,従来手法と比べて良好な結果が得られた.