交通工学論文集
Online ISSN : 2187-2929
ISSN-L : 2187-2929
特集号A(研究論文)
災害時におけるリアルタイムな広域人流推定のための高精度な粒子フィルタの提案
須藤 明人樫山 武浩矢部 貴大樋口 知之中野 慎也斎藤 正也関本 義秀
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2017 年 3 巻 2 号 p. A_76-A_83

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抄録

 災害発生の直後から被災者の分布をリアルタイムに時々刻々推定することは減災に直結する公益性の高い問題である。携帯電話データを観測データとするデータ同化手法によって交通状態の推定を行う研究が近年活発になっており、大規模災害時の都市圏全体の人々の流動や分布を推定対象とし、かつ、現実的に入手可能な携帯電話のメッシュ集計データを観測データとして、リアルタイムなデータ同化を試みた研究が報告されている。しかし、従来研究の推定対象エリアは山手線の内側よりも狭いエリアを対象に推定を行っており、より広いエリアでのリアルタイム推定が求められていた。

 そこで本研究では、関東の全域をカバーする広いエリアにおいてリアルタイムな推定処理ができる手法を提案する。具体的には Earth Mover's Distance の計算により高速な手法を用い、さらにその手法の出力を 2 部グラフに偏見することで高速化を実現した。実験では、東日本大震災直後の GPS データを用いて関東のほぼ全域をカバーするエリアを対象に推定を行い、処理時間と精度を評価した。その結果、実用的に十分な精度でリアルタイム処理を行えることが確認された。

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© 2017 一般社団法人 交通工学研究会
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