抄録
近年、コンパクトな車両として超小型モビリティ(Ultra Light-weight Vehicle: ULV)の開発・実用化が進められている。一般的な超小型モビリティは、電気モーターを動力としており、出力は通常車両と比較して低い。このため、最高速度が低く設定されている。本研究では、超小型モビリティと通常車両の走行特性の相違点を明らかにするとともに、超小型モビリティが混在した道路での交通流特性を分析する。走行調査の結果、超小型モビリティの発進時の加速度は、走行速度が 40km/h 程度以下では通常車両と比較して高く、それ以上では通常車両と比較して低くなることがわかった。また、交通シミュレーションによる検討の結果、交通密度が比較的低い場合に、超小型モビリティの比率が高いと平均走行速度が若干低く、交通密度が高い場合に平均走行速度が若干高くなることがわかった。