2018 年 4 巻 1 号 p. A_154-A_160
我が国の交通事故の減少には法改正や道路整備、安全教育等さまざまな要因が考えられる。しかし昨今の交通死亡事故の下げ止まり傾向を踏まえると、第 10 次交通安全基本計画の目標値(年間 24 時間死者数 2,500 人以下)を達成するためには、さらなる交通事故の減少に資する取り組みが必要である。交通事故の抑制につながる取り組みには様々なものが考えられるが、中でも交通取締りは第 10 次交通安全基本計画において重点施策として盛り込まれている。そこで本研究では我が国の交通事故の抑制の一助とすることを目的とし、取締り活動を見せることによる効果を検証した。その結果として取締り活動のうち「警戒」に当たるものの、見せることによる事故多発抑制効果があることがわかった。