2018 年 4 巻 1 号 p. A_161-A_168
近年、交通安全対策の一つである交通取締りについて、PDCA サイクルが推進されている。その中で、交通取締り計画が 2011 年より全国の警察署で策定されるようになり、これに基づき実際の取締りが行われている。しかし、これまで交通取締り計画について実態把握や地域比較を行った研究は見られない。 そこで本研究は、北海道警察をケーススタディとし、テキスト分析によって特徴の整理を試みた。その結果、交通取締り計画は 11 のクラスターに分類されることや、レッド警戒など違反検挙を重点としない対策も交通事故抑制効果が期待されていることが分かった。また、策定の共起関係や実施重点は各署に共通する部分と特異な部分が見られ、その一因として地域性や道路環境があげられた。