2018 年 4 巻 1 号 p. B_38-B_45
中心市街地では歩行者などの通行量を定期的に観測し中心市街地の衰退度合いを計測する一指標として用いている。しかしながら、歩行者などの通行量調査は人手によるカウント調査が主である。そのため、調査地点が多くなれば多くの調査人員を必要とし、調査回数の増加や調査日の変更が容易ではない。 その結果、調査実施日の気象条件やイベント実施状況によっては、通常より過大あるいは過小な通行量を観測結果として扱っている可能性がある。そこで本研究では、通行量の連続的な調査に受動赤外線型自動計測器が利用可能か検証した。加えて、取得したデータから、通行量の変動を定量的に示すとともに、計測機器の妥当性の検証や気象条件、イベントが通行量に影響を与えていることを示した。