都市間高速道路の交通集中渋滞において、渋滞先頭地点が移動することは、従前から指摘されている。 しかしながら、このような渋滞遷移現象についての研究事例は少ない。また、既往研究では、車両感知器データによる分析であるため、車両感知器の分解能に依存する。そこで、本論では、東名阪自動車道(上)四日市 IC~鈴鹿 IC の約 10km を対象に、ETC2.0 プローブ情報の走行履歴データを活用し、より細かい空間分解能のもと渋滞先頭地点の遷移現象の分析を行った。その結果、47 パターンの渋滞が発生しており、同一 IC 間において複数回の渋滞先頭地点の遷移が発生していることが判った。また、ETC2.0 プローブ情報により、車両感知器の分解能では捉えることができなかった渋滞先頭地点を把握することができた。