2018 年 4 巻 3 号 p. A_18-A_25
本研究は,ドライバーが高速道路走行中,地震動を感じた際に認知する行動規範により,車両速度および停車割合に与える影響をドライビングシミュレータによる室内実験を用いて分析を行うものである.室内実験では,ドライバーに教示する行動規範の差異が,地震発生後の被験者車両の座標変異や速度低下に要する時間に与える影響を比較分析した.分析の結果から,与える規範内容の種類により,地震発生後の速度低下の発現状況が異なるとともに,「停車」という同じ趣旨の規範内容であっても,文章の書き方によって違う印象を与え得ることが明らかとなった.地震発生時の行動規範は,その内容だけでなく表現にも注意を払うことの必要性が示唆された.