2019 年 5 巻 4 号 p. B_7-B_15
NEXCO 東日本北海道支社が管理する高速道路では、 冬期間(10 月~翌年 4 月)に約 2.5~3.0 万 t の凍結防止剤(主に塩化ナトリウム)を散布している。冬期における凍結防止剤の効果を維持しつつ、凍結防止剤の散布量を削減する凍結防止剤散布システムの開発が必要である。本研究では、自動で 100m 区間毎に路面状態の判別とそこへの適切な凍結防止剤自動散布を可能としたスマート凍結防止剤散布システムを開発した。このシステムでは、凍結防止剤を 0.1t 単位で積込むことを可能とした凍結防止剤適量積込システムが重要な役割を果たす。スマート凍結防止剤自動散布システムを NEXCO 東日本北海道支社が管理する高速道路において 3 冬期運用し、既存の凍結防止剤散布方法を用いた場合との比較から凍結防止剤散布量の削減効果を実証した。